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大谷 裕子 院長

YUKO OTANI

ペット達の苦しみを和らげることに心血をそそぐ
患者さんやペット達から愛される身近なかかりつけ医

東京農工大学を卒業後、ペットのための高度医療センターを設立した金重先生に師事。2年半の間接客術から手術、開業術までを学んだ後、世田谷区弦巻の地に開院。(田園都市線桜新町駅より徒歩5分、東急世田谷線上町駅より徒歩15分)

大谷 裕子 院長

大谷 裕子 院長

ゆう動物病院

世田谷区/弦巻/桜新町駅

  • ●犬
  • ●猫

子供の頃の「かわいそうな犬達を助けたい」…がきっかけ

大谷 裕子 院長

私は子供の頃から犬が好きでした。そして、当時の私の特技は「犬に好かれること」。知らない犬でも8割以上の確率で懐かれていましたね。しかし、我が家では犬は一匹しか飼ってはいけないというルールがありました。小学校の頃、友だちに獣医の娘さんがいたのですが、その子の家に行くとワンちゃんがいっぱいいるわけです。今思うと飼っていたのではなく、入院犬だったのだと思うんですが、当時は「獣医さんになるといっぱい犬が飼えるんだなぁ」と思っていましたね。その後、父親の仕事の都合で北海道に移り住むことになりました。当時私が住んでいた札幌は、転勤族の方が帰京の際にやむなく置いていった犬が捨てられた状態で暮らしている状況でした。でも、野犬の状態になったといっても、元々飼い犬ですからみんなとってもいい子。犬に好かれる特技を持った私に、その子達が毎日くっついて来ます。私の後を学校までぞろぞろ…放課後にもぞろぞろ…当時隣の家が放し飼いにしていたクロちゃんという犬も、一緒になって毎日楽しく暮らしていました。例えるなら「ハーレム状態」でしょうか(笑)。
その後、進学のために私は東京に戻ることになりました。しかし、休みの時期に札幌に戻ると、あれだけいた犬達がいなくなっていました。友だちに聞くと殺処分や捕獲されてしまったとのこと。大好きだった犬達が助けられなかったのは悔しかった…。獣医師になればそうした犬を助けられるかな…そう思ったのが、この道を目指したきっかけかもしれません。

再チャレンジ、子育てしながらの開業。そして後進の育成へ

大谷 裕子 院長

動物を助けたい一心で目指した獣医師ですが、当時あまりメジャーではありませんでした。進学先で紆余曲折はありましたが、最終的に東京農工大に進学して、馬術部に所属しながら忙しい日々を送りました。獣医師としては、牛や馬などの大きな動物を専門にしようと思ったのですが、当時は男女雇用均等法なども施行される前の時代。女性には大動物相手の獣医師への門戸が開かれていないのが実情でした。実習のために農家へお伺いしても、農家のオバちゃんが「家の牛は女の獣医には診てもらいたくない」と言うのが実情でした。
就職はどうしようかな…と考えましたが、大学卒業後には縁あって企業の研究所に就職。6年ほどラットの毒性検査をしていました。楽しい職場でしたが、当時女性は結婚したら退職するのが当然、居座ったら旦那を転勤させる、産休をとらせたら上司のクビが飛ぶ…いわれましたので、妊娠を機に、一度身をひいて退職することにしました。子育てをしながら、本当は自分って小動物の獣医師をやりたかったんだなぁ…と思い出し、もう一度勉強すべく、母校の門を叩き研修医として勉強することにしました。
開業のことは最初から頭にあったわけではなく、その内にゆっくり考えようと思っていたのですが、先輩の獣医師の方が「私がバックアップするから早く開業しなさい。」といってくださいました。ご自身も開業医ながら、私の他にも多くの獣医師のバックアップを行い、同時に動物のための高度医療センターを設立された金重先生というお方です。それから2年半、その先生のもとで飼い主さんとの接し方から手術、開業術に至るまで全てを教えて頂き、この世田谷の地で開業することができました(田園都市線桜新町駅より徒歩7分、東急世田谷線上町駅より徒歩17分)。金重先生には、開業した後も難しい手術のお手伝いなどを頂くなど、足を向けて寝られない程のご恩を感じています。お世話になったその先生にはまだまだ十分にご恩をお返しできていないまま、先日、残念ながらご逝去されてしまいました。心より御冥福をお祈り申し上げます。金重先生に御恩をお返しする意味も込め、今後は私がして頂いたように、後進の方のバックアップを致してゆきいと思っています。

飼い主が安心できる医療を。ペットが苦しまない治療を

大谷 裕子 院長

開院しての最初の頃は、お金を頂くことに申し訳なさ感じていました。自分はお金を頂いていいのだろうか…という感じですね。しかし、お世話になった金重先生から「獣医師という仕事はお金を頂いてなおかつ、ありがとうと感謝される大変な仕事なんだよ。」ということを教えられました。今では「お金を頂く価値以上のことを飼主や動物達に与えられる貴重な仕事なのだから、心してやらなければいけない。」と思って診療を行っています。
当院を受診するペットの症状は下痢や嘔吐、外傷や皮膚病などが多いですね。あと、生活習慣病の子もいます。生活習慣病などは薬と食事で治しますが、心臓病など重篤な病気の場合には、大学病院や専門医との連携をとって治療していきます。
患者であるワンちゃん、ネコちゃんと接する際に考えていることは「どうやったら、この子を苦しみから救ってあげられるか」ということです。しかし、いきなり検査を続けてもペットや飼い主さんの側も参ってしまいます。どのタイミングで必要な検査を行うかは、飼い主さんの経済的な状況も考えて行うことが大切。そのためにも時間外にも対応して、ちょっとした痛みや苦しみをその場でとってあげるようにしています。病気を治すためのベストな治療が、飼い主やペットのためになるわけではありません。例えば、病気で入院して1ヶ月生きながらえても、それがペット達の飼い主や動物にとり幸せではない場合もあるかも知れません。もしかしたら、1週間で帰してあげて、残りの時間を飼い主と過ごす方が良い最後になるかもしれません。お家での最後を迎えるクオリティ・オブ・ライフを優先するか、長生きしてもらうかは飼い主さんの気持ちも関わってくるので、ケースバイケースです。
また、動物の治療はお金もかかります。どの方法を選ぶのかは飼い主さんとよくお話をして決めていきます。また、重篤で治療が難しい病気の場合、色々な方法を提示していくことを心がけています。実際に治療をすすめながら、ペットや飼い主さんの様子を見て治療の方向性を決めていくこともありますね。

知って欲しい。ペットの日常に潜む危険

最近ではワンちゃんネコちゃんの食生活も多様化して、幸せな生活を送れるようになっています。しかし、中には飼い主がうっかり食べてはいけないものをあげてしまうことや、危険なものを口にいれてしまう事故も増えています。ワンちゃんやネコちゃんの健康管理の一つとして、毎日口にいれるものには気をつけてあげて欲しいと思います。人には無害でも、ペットにとっては有害になってしまうものがあるからです。
例えば犬の場合、チョコレートやタマネギが有害という情報は割と一般的になりつつありますが、他にも「アボカド、干しぶどう、キシリトール、マカダミアナッツなどの他、観葉植物のゆりやスズラン、グラジオラス」なども有害になります。中には少量を食べただけで死に至るものもあるので、注意が必要です。観葉植物の鉢植えにある水をなめただけでも危険なものです。
また、食事中に犬に飼い主さんの食べているものを分け与える場合もあるかもしれません。しかし、食卓の上のものは自分も食べていいと理解してしまう可能性があり、飼い主の知らないうちに有害なものを食べてしまう可能性が大きくなるリスクもあるのです。しつけの面で良くありませんしね。他にも、焼き鳥の串や、床に落ちていたヒモを飲みこむことで内臓を傷つけてしまうケースもあります。一升瓶を倒してなめたお酒による急性アルコール中毒で亡くなった子もいました。有名な忠犬ハチ公も、お腹の中には焼き鳥の串がいっぱいあったようです。おかしなものを食べたかもしれない…と心配であれば、すぐにご連絡ください。早ければ早いほど、対処が可能です。問題ないものを食べている場合も考えられるので、様子を見よう、という方もいらっしゃいますが、時間が過ぎてしまうと手遅れになってしまうこともあります。具体的には食べたものが胃を通過するまでの数十分が勝負です。それまでであれば、誤飲物を吐かせる手段があります。変なものを食べていたようだ、でも構いません。怪しい場合にはまず食べたものを吐かせることが大切。
食べ物の他にも家の中や周囲は危険がいっぱいです。車の不凍液として使うエチレングリコールを、甘い味がするのでなめてしまい亡くなった子や、電源コードを遊んで咬んで、感電して亡くなった子もいます。まだ子犬や子猫の内は、飼主が危険から遠ざかるためにもペットケージなどを活用して危険から隔離をして守ってあげて下さい。

これから受診される飼い主さんへ

病気の発見や治療には、早期発見・早期の治療が大切です。犬の場合であれば1年は人間の4年に相当します。病気には、発症していない、あるいは発症していても気付かない期間というものがあります。動物の場合には、多くの病気が悪くなるまで気づかないことが多いもの。定期的に検査をやっていれば、というケースも少なくありません。しかし、心臓病などの重い病気でも早めに服薬などをすることで進行を遅らせることや治癒、延命ができる可能性があります。そのためにも、悪くなってから病院にかかるのではなく、若いうちから健康診断をしっかりと受けて欲しいと思います。動物の場合目安として、5歳を過ぎたら健康だと思っても、最低1年に一度は健康診断を受けることをおすすめします。
そして、今治療中の方へのアドバイスとしては、病気の治療は日々の積み重ねです。開始した治療は途中で止めることなく、獣医師の指示通り、キチンと続けて頂くことが治癒や改善への近道、ということを覚えておいて頂きたいですね。
当院では、治療はできるだけ広く対応できるようにしています。すぐに治療しなければいけない症状に対応した、レントゲン・超音波検査や臨床検査機器なども一通り揃えています。例えば、今貧血を起こしている…などはすぐに治療しないと倒れてしまいますからね。もし診察の結果、重篤な病気が疑われる場合には、高度医療センター、大学病院、専門の獣医師、など各医療機関と繋がりがあるので、さまざまなケースに対応できると思います。また、土日祝も営業しており、携帯電話は24時間受ける様にしています。ケースによっては夜間緊急へ同行も行います。診療以外にも、トリミングやペットホテルもありますので、ペットのかかりつけ医や相談先としてお気軽に来て頂ければと思います。

※上記記事は2017年7月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

大谷 裕子 院長 MEMO

  • 出身地:東京都世田谷区
  • 趣味・特技:乗馬、温泉
  • 好きな本:ガルシン(ロシア作家)の『赤い花』
  • 好きな映画:『天使の詩』(イタリア映画)
  • 好きな言葉:誠意
  • 好きな音楽:ニューミュージック(松山千春、中島みゆき)
  • 好きな場所:北海道 道東(釧路など)

グラフで見る『大谷 裕子 院長』のタイプ

エネルギッシュで明るく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

エネルギッシュで明るく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
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明るく話しやすい

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