田中 稔 院長への独自インタビュー

獣医師が納得するための医療ではなく、飼い主さんが納得出来る医療を

当クリニックでは、問診と身体検査に重点を置き、その上で必要な検査をご説明させていただき、それから検査をおこなうように心がけております。その子の状態を総合的に判断して診断を下すようにしています。診断結果は予後や治療の成否を左右しますのでとても重要と考えております。得られた診断結果から複数の治療方針を提案させていただき、その子に最適な治療方法を飼い主さんと共に選択します。
診断のための検査は重要ですが、治療に活かせないのであればその検査は不要であると考えております。例えば、おなかの中に癌がある可能性が高いとしても、飼い主さんが手術や抗がん剤治療を希望しないのであれば、その癌がどの癌であるかを知る必要ないと考えています。

最新の医療が必ずしもその子にとって最適な医療とは限らない

獣医療の世界は日進月歩です。そのため、多くのセミナーや学会に参加して知識や手技を得るように心がけております。また、新しい診断機器や治療機器を積極的に導入しております。最新の医療が必ずしも、その子にとって最適な医療とは限りません。
例えば副腎に腫瘍がある場合、ある飼い主さんは積極的な摘出術を望まれるかもしれませんし、ある飼い主さんは副腎を破壊する薬を選択されるかもしれませんし、ある飼い主さんは副腎皮質ホルモンの影響を取り除く薬を選択されるかもしれませんし、無治療を選択させるかもしれません。

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